化け物 × 化け物

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剣道教士八段、加茂功先生の本日のお言葉。   記しておきたい言葉がたくさんあるのですが、何せ唐突に、しかも早口で、脈絡も飛んだりしながら、しかも形に集中もしながら聞いてるので、  ですので全部はとても覚えておりません。 でも一つずつでも残していきたいと思います。

 

稽古の始まる前に他の生徒さんと話していたのを聞きながら、前から聞いてみたいことがあったのでこの時とばかりに聞きました。

『年をとるごとにうまくなっているんですよ』  という言葉は前からお聞きしていたのだが、はたしてそれはどの要因によるものかを聞いてみた。  

「先生、そのうまくなるというのは体は衰えるわけですから精神、心が向上、上達するという解釈になるのでしょうか?」 

『わかるようになるんです、相手が。 相手がどう動くかをずっと考えているのですが、それが瞬時にわかると同時に反応しているということなのです』 

「それは全く考えていない、すなわち無心であるということだと思っていたのですがずっと考えているのですか?」 

『考えてますよ。 こちらの気配を消しながら頭はフル回転、ただしその積み重ね、すなわち数々の試合や練習においての仕掛けと結果と振り返りと改善の連続の中から初めて生み出される動きのことを最終的に無心と呼ぶのかも知れません』   だから剣道家はボケないんですよ というおまけ付きの説明であった。  (例によってソートー色付けの説明です)

 

すごい話です。 心にストンと落ちてきました。 深いです。 

今までどちらかといえば漠然ととらえていたものが、形として現れてきたようでした。

ものごとを進める時に必要なこととして、"プラン・ドゥ・チェック・アクション"という方法があります。"プラン・ドゥ・チェック・アクション"とは、ものごとを行う際にまず計画(Plan)を立て、それを実施(Do)し、計画内容通りに実行されたかどうかを点検(Check)し、そこで気づいたことを元にもう一度行う(Action) という一連の流れのことで、目標を定め、それを達成するためのシステムに非常に適しています。 ビジネスの世界でも、恐らくどの世界でも成果を導き出すための手法の一つであることには間違いはないでしょう。 そのビジネスライクな用語、手法がまさか武士道の中にも存在していたとは・・

"考える・試みる・省みる・改めて試みる"    そうですよね。 シンプルだと思います。

そしてその単純なことを本気で続けてきた人のみが、「考えながらも無心の境地で反応できる人」になれるのでしょうね。 偶然たまたま無心でうまくいったというのはやはり本物ではないということがわかってきました。

努力なくしては本物はあり得ない。    カーッ、  まだまだやのうー。 がんばろっ。

 

師匠が若かりし頃に90歳の先生と稽古したことがあったそうです。 相手がお爺さんだから手加減してやろうと思ったそうですが、やられたそうです。 50年前の90歳ですから当時の平均寿命でいえば化け物です、現役で剣道してるのですから。 その化け物は屏風が倒れてくるようにゆっくりと近づいてきて、ポンと小手を打ったそうです。 化け物といっても動きは年寄ですからゆっくりらしいのですが、自分が動けなければ、打たれてしまえば負けです。 若さなどという武器はありません。 これが深さなのでしょう。  肉体を超えた何かが備わっていたとしか考えられませんが、それを単に魔物のような解釈でごまかすのではなく、本日の師匠のお話は、それにはこういう考え方と実践の積み重ねがあったということを身をもって学び、そしてそのことを教えて頂けたことに心から感謝いたします。

 

師匠は「これからまだまだどんどん強くなる」 と口癖のように言ってます。  本当にそうなるだろうなと思います。  間違いなくあの当時の化け物と同等かそれ以上を目指しているとしか思えません。  私はこの目でこれから何を見せられるのでしょうか?  今でも十分すごいものを魅せられているのですが ・・・

 

 

 

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