本日夕刻過ぎに、はーと・ねっと・くらぶのスタッフで今回のあいあいキャンプではグループスタッフ(キャンパーと共に寝食を共にする父母のような役割)を務めたあるスタッフが飛び込みでやってきた。
私は一仕事終えて隣のブルーマーブルさんで久しぶりのうまいコーヒーを飲んでいたのだが、そこまでいきなりやってきた。
まあかなり真剣な面持ちであるのでここは聞かねばなるまいなと思い、帰る予定を返上しお聞きすることと相成った。
内容は「自分と自分のグループについての代表の感想や気づきが聞きたい」と言うものであった。
わたしは何が欲しいの? と聞き返した。
わざわざここまで来ているのである。 キャンプが終わって昨日今日と本人は考え通して、悩み通して来たのだろうと推察する。 だからこそ何かを求めてここに来ているはずである。
中々答えられない。
いくつかの質問や答えのやり取りをしながらたどり着いたのは、同じグループのスタッフに関してこの人選をした理由や意図が知りたいということが見え隠れしてきた。
一つのグループにグループスタッフは2-3人、それにキャンパーが7人という構成である。 したがってこのスタッフ同士のコミュニケーション如何によってグループの雰囲気や、仕事の進め方は大きく左右されることになる。 したがってうまくいけば最高の同僚にもなるし、馬が合わないと険悪にもなりかねない。 コミュニケーションをキャンプ中に取れない場合は、ずっと我慢しながらのキャンプ活動となるのでこれほどつらく厳しく感じることはないであろう。 もっとも回りのキャンパーの方がつらいことになるのではあるのだが・・
さて、このスタッフはこのうまくいかないスタッフの人選の理由なり意図なりを私から聞き出し、何とか自分なりにこの問題にけりをつけたいというのが本音であったかと思う。
ゆっくりとたとえ話をしながら行き着いたのは、 「ではあなたはそのスタッフに対して先輩として自らの気づきを表現したのだろうか? きちんと伝える努力を惜しまずやり続けたのだろうか? 指示も的確に出せたのだろうか? という質問から導かれた気づきであった。
何も大した努力もせず、チャレンジもせずただ相手に対して不満を募らせたところで到達するのは余りに無知でわがままな自分の存在に出会うだけだ。 ということである。
私がこのスタッフ人選をした意図は、このスタッフにはこの人材を当てることでおそらく苦労するだろうということを考えてのことであった。
なぜそのようなことをするのかと言えば、そのうまくいかないということをまず体験してもらう。 そしてなぜそうなったのかを改めてきちんと振り返る。 その中からまた思い、考え、言葉にして、改善したことを行動する。 それを一循環で完結というのではなく、螺旋階段のようにグルグルと回りながら上っていくようなイメージで成長し続けるという信念が在るからである。
うまくいかないということはそこには紛れもなく成長の種がわんさか溢れ返っているのである。
これがたとえば相性のよすぎるメンバーと組むと、単なる気持ちのいい盛り上がりに支配されたいい思い出くらいにしかならないのである。 もちろんそういう場面は必要なことなのでそういう時も他のスタッフの力を借りて行う機会も往々にしてある。 しかし、原石としてまだまだ光る可能性のあるメンバーにはこの試練こそが研磨剤として有効なのである。
そのような話を小一時間ほど話しながらそのスタッフは理解を深めていったようであった。
今週末から数回に分けて、数十時間に渡る振り返りミーティングにおいて全員の前で自分自身を受け入れ、認めていく行為に挑戦する。
こういうことも含めての色濃い振り返りが、次年度の人材育成と、キャンプの質作りへとつながるのでもある。
これも常々スタッフに言うことである。 「キャンプが終わってからが実は本番、せっかくキャンプで体験したのだからそこから初めて机上では見えなかったことが見えてきた訳である。 そこで振り返らずして一体ここに何をしに来たのだろう?」
こうやって考え、表現し、行動し、振り返り、考え、改善し、表現し、行動しながら螺旋階段の10年間を歩んできた訳です。 だからこそ、今があるのです。 この今は、10年前のあの行動と振り返りがあるからこそあるのです。 一足飛びで成果は絶対に手に入らないのです。
今年のスタッフがそれぞれ何を気づき、表現し、行動に変えていくのか、楽しみに見ていこうと思います。
今日のスタッフと別れ際に、そのグループのチャレンジドの保護者さんから本日頂いたメールを紹介させていただいた。
「子供がとても喜んでキャンプの話を家でずっとしていること、 また来年も参加するんだと意志表明していること・・」
これがその悩みながらでも、迷いながらでも、逃げずに最後までやり切ったそのグループスタッフが生み出したお世辞抜きの価値と成果ではあるまいか ・・・









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